2009年10月10日土曜日

恐怖ドベ怪人現る!

 ツール終了後、ぼけーっと過ごし、出張もあり郷土料理を堪能し、また太った。10月4日はモエレ沼での第50回札幌市民体育大会ロードレース。今期最終戦である。昇格のかかっている人にとっては最後のチャンスとなる。自分は全く関係ないのでプレッシャーもなく坂もないので気にせず飲み食いしてレースに挑んだ。
 今回は監督、ウッキーさん夫婦が来て、席を確保。奥様には何かとお世話になりました。
 今回の注目は、ティカ橋くんの昇格を確実にすることというか、むしろ優勝候補なので皆勝利のゴールを楽しみにしていたのだ。監督はラスト400mからのスプリントを心掛け、最後は天を仰いでゴールと指示していた。
 S3ではウッキーさんが終始良い位置に付け、14位でゴール。ゴールスプリントの時にウッキーさんの後ろの方でドンガラガッシャン!!と落車発生、ばたんぐるんとアスファルトの上を人間が転がった。ジャージとパンツが破れ起き上がれない状態だった。かろうじて起き上がると肩が変形していた?ような。。。日焼けした脚の擦れたところが真白でいきなりは出血しないのだな。。。あー怖い怖い。
 話によるとウッキーさんはレース中にも接触してきた選手がドンガラガッシャンと落車したそうだ。
 いよいよS4自分らの番、57人がスターティンググリッド整列、前から2列目真ん中、ティカ橋くんは隣。心拍は130拍後半に上がっている。前回クリートがはまらなかったのでなんとなく緊張してきた。レース前緊張したのはこれが初めて。ティカ橋は「何かやっちゃいそうな予感がする(悪い意味で)」とネガティブなことを口にする。それがこの後現実となる。パン!とスタート、カチャ!カチャ!パツーン!と小気味よいビンディングの響きに包まれながら、グイングイン、シュッシュッ、サーーー、ザザーーとスピードが上がる。時速50キロ、先頭はぐんぐん飛ばし、いきなり集団を分裂する作戦に出たようだが、細い紐でつながるように40人ほどの集団が伸びては縮みながらひと固まりで進む。ティカ橋くんがズーーンと前に出て、常時3、4番手をキープ。たまに先頭を引く。十勝センチュリーランの記憶が新しいので若干心配になるが、調子もよさそうなので見ていた。2周目に入り、最初の左直角コーナーで、自分の右隣の選手がずるっとすべった瞬間自分の方に手を伸ばして、その瞬間ドンガラガッシャン!と落車、「うわー」っと思ったが自分はそちらを振り返らずシフトアップしながらダンシングで加速していった。落車された方にはまったく気の毒であるが、これもレースの一部なのだ。皆落車のリスクを承知でこのスポーツをしている。ランスは自転車競技の魅力について「人生の全てがある、死も。」と言っていた。不謹慎ではあるが身近に発生するとこれは練習ではなく本番なのだとアドレナリンがドックドクと出る瞬間でもある。
 3周目に集団の先頭を引いていると後ろからティカ橋くんが「フォーーー!」と今は亡きマイケルジャクソンかレイザーラモンHGばりの雄叫びを上げ、楽しさいっぱいにガッツポーズをしながらがスドーーンと加速して先頭にでる。後ろには40人の集団がいるのだ。自分は急にLIMITSのジャージを着ていることが恥ずかしくなり、うつむきながら後ろに下がって集団に埋もれることにした。
 ティカ橋くんが後で語るには序盤は調子がよく「これって俺のためのレース?」って感じだったらしい。
 その後常に先頭から遅れず、力を使い過ぎずって感じでレースを進めた。5周目ティカ橋くんがもう脚に来て限界が近いという。常時5番手以内をキープし、たまに先頭も引いていたので無理もない。しかし優勝候補であるから後ろに下がるのは不安になるのだろう。最終周回に入る。スピードが上がる。第一コーナーを曲がって、下り基調になったところでさらにスピードアップ。のぼりから最終コーナーまでのところでティカ橋くんが最後の力を振り絞ってズドーーーンと加速し前に出た。自分は集団真ん中で最終コーナーを抜け、ゴールスプリント、4人位抜いて、最後ゴール直前1人抜いた。いつもやられたパターンをやり返した。とりあえず自分としては良い感じで今季終われた。一方ティカ橋くんは良い位置で抜けてゴールスプリントと行くはずだったが。皆がスプリントに入った時にレースは終了していた。原因は全身過労。短距離のティカ橋くんはこの距離はつらく体が痺れてぴくりとも力が出なかったらしい。もう少し力をだましだましセーブしていれば確実にポティウムの真ん中は可能だったのになぁ。残念。。
 調子が良すぎてセーブは困難だったと思う。。。。終了後はがっくし来てドベ怪人と化して、覆面をかぶり、みんなは腹を抱えて大爆笑。
体が動けなくなっているドベ怪人の姿を見つめながら自分の耳にはいつまでも歓喜に満ちた「フォーーー!」が響いていた。
 
※なおティカ橋くんからいただいたレース前のメールには「終わり良ければ全て良し」と書かれていたが、逆もまた真なのか。(ティカ橋君ごめん)

2 件のコメント:

ティカ橋 さんのコメント...

フォーーー!!の時はマジにマイコーがのり移りました(笑)あの時までは楽しかったのになぁ・・・。来期は二人して、またS-4ですね(涙) タイトルの「恐怖ドベ怪人現る!」って昭和のニオイがプンプンしますよー。キカイダー位までこんな感じのタイトルが使われていましたね!

S川 さんのコメント...

そうですねS3になると距離が延びるからもっときつくなりますね。S4がちょうど良いかも。。。
 レトロなタイトル狙ってみました。